「商売で大事なことは全部セブン-イレブンで学んだ」~本の紹介
この手の本で久しぶりに内容のあるものを読みました。
セブン-イレブンの単品管理について、概念と実地での適用例について書かれています。
いわゆるノウハウ本の一つではありますが、ハッキリ言って「ここまで書いてしまってよいの?」という内容です。
普通のノウハウ本の場合には、読んだ後で、
「さぁ~大体分かった。さて、私の身の回りに当てはめるには何をどうすればよいかな?」
というところから始めなければなりません。
ところが、この本には著者の経験や実地での適用例や経験からしか得られないノウハウが、これでもかと詰め込まれています。
単品管理は完成形がなく、不断の努力によって進化し続ける
ということだそうなのですが、この本を読めば、少なくともスタート地点で一歩差を付けることができる。
そんな気持ちにさせられる本です。
コンビニエンスストア経営者はもちろんのこと、どんな業種の小売にも応用が可能だと思います。
さて、私の提唱している「会計データの統計解析」との関連性について考えてみました。
「(セブン-イレブンの)鈴木敏文氏はしばしば「過去のデータは百害あって一利なし」というのです(実際には、先行情報7割、経験情報3割と考えているようです)」(P.112)という表現があります。
私もこの意見に全く同感です。
しかし、私なりに先行情報7割という部分を少し違った角度で解釈しています。
有効な先行情報から仮説を立てて、実行していくかは非常に大切ですが、「仮説-実施-検証」の「検証」部分をおろそかにしては、それは「仮説」ではなく「勘」ということになってしまうのではないでしょうか?
鈴木氏の先行情報7割には既に経験情報を織り込み済みなのではないかと思うのです。
換言すると、適切な先行情報を取捨選択するための経験情報であるということです。
膨大な情報量のデータを適切に加工しなければ、適切な検証材料とはなりません。
また、(マクロ・ミクロの)外部環境を表す経済指標や会計データとの相関関係を適切に分析する必要があります。
ここに、この本で書かれている「単品管理」と私の提唱する「会計データの統計的分析」との接点があるように思えます。
「売れる店儲かる店を作る8つの基本」(繁盛店研究会)という小冊子を読んで以来の久しぶりの感動でした。
もっと早くこの本と出合えていれば良かったのに、とさえ感じる、読んでいて嬉しくなる良心的な本でした。
