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2006年09月10日

当面の税制の見通し

8月30日の日経に当面の税制の見通しがまとめられていたのでメモしておきます。

実現可能性大

三角合併に伴う株式交換の税整備

実現可能性はあるが、議論を来年以降に先送りも

減価償却で全額損金計上を可能にし、固定資産税も引き下げ
リース取引に減価償却制度を適用
利子所得などと株式譲渡損を損益通算できる金融一体課税の導入

中期的な課題で07年度の実現可能性は低い

法人税の実効税率の引き下げ
生命保険料控除の見直し

存続見直し

株式譲渡益・配当にかかる軽減税率(現在10%)の期限延長
住宅買い替えに伴う売却損を最大4年間、他の所得と相殺できる措置の延長 

早期実現困難

貸倒引当金の無税償却の拡大
化石燃料にかかる環境税の導入

 

[ 法人関連]

三角合併に伴う株式交換の税整備

三角合併とは、A社が子会社B社を設立してB社がC社を吸収合併し、C社の株主に、親会社であるA社の株式を交付という方法で、実質的にA社がC社を買収したのと同じになる、という買収手法です。外資系企業からの圧力による法整備と考えてよいかと思います。

減価償却を全額損金計上可能に

減価償却とは資産価値が減る分を毎年少しずつ経費とする仕組みで、今は資産がどんなに老朽化しても投資額の95%までしか経費にできません(投資額の5%は経費にならないということ)。これを最終的には全部経費になるように計算しようというもの。欧米やアジアでは全額を償却できるそうです。

リース取引に減価償却制度を適用

現在大抵のリース取引が賃貸借契約として取り扱われていて、リース料支払時に費用計上されています。これを有形固定資産を借入れで取得した場合と同じように資産・債務としての認識すべきだという議論が会計基準面から議論されています。現在、税制面ではリース取引を資産負債としてとらえていないので、会計基準を踏襲する形での改正が行われるものと思います。

 

[個人関連]

利子所得などと株式譲渡損を損益通算できる金融一体課税の導入

現在、所得税法上「利子」「配当」「株式譲渡損益」はそれぞれ別の区分となっており、損益を通算することができません。しかし、これらは直接の因果または類似した関係にあり、本来的には分けるのは不自然なのです。そこで、以前から一体課税として損益通産を認めたほうが良いのではという議論がなされています。

生命保険料控除の見直し

生命保険料控除は現在、一般と年金に分けてそれぞれ5万円ずつ合計10万円を限度に認められています。一般・年金の区分をなくして、さらに20万円を限度額に控除できるように、保険業界が求めているものです。しかし、財務省からは「生命保険の加入促進の役割は終わった」との冷たい声も

株式譲渡益・配当にかかる軽減税率(現在10%)の期限延長

2003年から「貯蓄から投資へ」の流れを促すために5年間の期限付き(平成19年12月31日まで)で、上場株式の市場による売買から生じた利益は10%という低税率となっています。しかし、これを解除すると「駆け込み売却」が発生し株式相場が不安定になりかねないので、慎重な議論が進められています。

住宅買い替えに伴う売却損を最大4年間、他の所得と相殺できる措置の延長 

バブル期に高値で購入した住宅を売却する際の負担を軽減するために、住宅を買い替えた際の売却損を給与などの所得から相殺して納税額を圧縮できる「住み替え特例」が平成18年12月31日に期限切れとなりますが、これの存続が議論されています。

 

将来起こりそうなことを予測しながら経営する。というのはリスクマネージメントの基本です。

新聞による税制の説明は、幅広い読者層向けに書かれているので、難しい用語が使われていないので比較的分かりやすいと思います。分かりやすい表現の勉強になりますね。

 

 

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投稿者 松波 竜太 on 2006年09月10日 06:39

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