金融機関/税務署から決算書の評価を上げるポイント25 その2
架空の会社を作って、決算書(申告書)のサンプルを用意しました。⇒サンプルのダウンロードできれば、ご自身の会社の決算書(申告書)も用意して、対応させてみてください。
それでは、いよいよ、チェックリストを見てみたいと思います。
| 計算書 | チェック項目 | ||
| 法人税申告書 | 1 | 法人税法に規定された書類が全て添付されていますか | |
| 2 | 税理士の署名はありますか | ||
| 固定資産減価償却内訳明細 | 3 | 固定資産減価償却内訳明細がついていますか | |
| 決算書 | 貸借対照表 | 4 | 金融機関からの借入がある場合に、1年以内に返済すべき分と、1年を超えてから返済する分が分けられていますか |
| 5 | 株主・役員等からの借入がある場合に、金融機関からの借入とは別建表示されていますか | ||
| キャッシュ・フロー計算書 | 6 | キャッシュ・フロー計算書が添付されていますか | |
| 7 | 営業キャッシュ・フローが「貸借対照表の短期借入金+1年以内返済予定長期借入金」の額を上回っていますか | ||
| 注記表 | 8 | 注記表は添付されていますか | |
| 9 | 中小企業の会計に関する指針に従っていますか | ||
| 10 | 消費税課税事業者は税抜方式が採用されていますか | ||
| 「中小企業の会計に関する指針」の適用に関するチェックリスト | 11 | 「中小企業の会計に関する指針」の適用に関するチェックリストは添付されていますか | |
| 12 | 「NO」になっているところはありませんか | ||
| 13 | 特に減価償却は金融機関が厳しくチェックするポイントですが、NOになっていませんか | ||
| 勘定科目内訳明細書 | 現預金等・借入金及び支払利 | 14 | 金融機関名/支店名は合っていますか |
| 15 | 預金残高は合っていますか | ||
| 全般 | 16 | 決算書と各勘定科目の残高は合っていますか | |
| 売掛金(未収入金)・仮払金(前渡金)・買掛金(未払金・未払費用)・仮受金(前受金・預り金) | 17 | 全ての取引先の住所が記載されていますか | |
| 18 | 期末残高が降順等で整然と並べられていますか | ||
| 19 | 期末残高が0円となった取引先が記載されていませんか | ||
| 20 | 期末残高がマイナスとなっている取引先が記載されていませんか | ||
| 21 | 何年も同じ残高の取引先がありませんか | ||
| 貸付金及び受取利息 | 22 | 役員への貸付金が、多額かつ長期にわたって計上されていませんか | |
| 税理士法第33条の2第1項に規定する添付書面 | 23 | 税理士法第33条の2第1項に規定する添付書面は添付されていますか | |
| 24 | 税理士がチェックした勘定科目等が記載されていますか | ||
| 法人事業概況説明書 | 25 | 月別の売上(収入)金額に対する仕入金額・外注費に不自然さはありませんか | |
[法人税申告書]
決算書の当期純利益をもとに、税金計算用の所得と法人税額を計算する書類です。
数字が羅列してあり、専門家でないと、読み解くことは難しいと思います。
この書類は、意味が分からなくとも、全く問題ありません。恐らく、99%近い経営者が読み方をご存じないはずです。
書面での申告の場合には、税務署により、左上に「収受印」が押され、電子申告の場合には「受信通知」が添付されることで、税務署に提出した正式書類であることが証明されます。
「収受印」または「受信通知の添付」のない決算書(申告書)は、金融機関から正式書類として認められません。
そういう意味で、大切な書類です。
チェック項目① 法人税法に規定された書類が全て添付されていますか
チェック項目② 税理士の署名はありますか
チェック項目①は、前述の1.3.5.7.8の赤字の書類が全て揃っているかということです。
全て揃っていなければ、金融機関・課税当局両方について、検討の壇上にも登れないということになります。
会計事務所が関与している場合には、これら基本的な書類に関する不備はまず考えられません。
チェック項目②は、税理士が関与しているかどうかのチェックになります。
会社の経理担当者が決算書から申告書まで作成して、そのまま税務署へと提出されている場合には、当然、ここに署名等ありません。また、いわゆる「ニセ税理士」が作成している場合も、ここの署名がありません。
ここでは、むしろ、後者の場合が問題で、税理士以外は、税務申告・相談ができませんので、仮に、税務調査があった場合には、ニセ税理士は立ち会うことができませんので、会社自身で対応をする必要が生じます。
また、税理士の変更はそう頻繁に行われるものではありませんので、金融機関・税務当局ともに、「なぜ?」と疑問を抱くところです。もし、税理士が変えたのであれば、明確で、説得力のある前向きな理由を、事前に用意しておいた方がよいでしょう。
[固定資産減価償却内訳明細]
固定資産減価償却内訳明細は、固定資産台帳とも呼ばれます。
この明細書は、法人税法で会社保存が認められているので、申告書への添付は任意です。
しかし、設備投資資金で融資を受けた場合には、対象資産が決算書にちゃんとのっているか等を、金融機関は確認する必要がありますので、決算書に添付されていない場合、必ず金融機関から請求されます。
貸借対照表のほとんどの科目は、「勘定科目内訳明細書」にその明細が記載されますが、減価償却資産の内訳は、勘定科目内訳明細書にありませんので、この明細が付いていないと、外部からはどのような資産を持っているのか分かりません。
いつ・いくらで購入した、どのような資産を持っているのか、また、その現在の帳簿価額はいくらなのかを、開示しておくことで、金融機関への今までの設備投資の状況説明になりますし、今後の設備投資計画を予想してもらう為の情報提供になります。
また、最近は、「減価償却が法定限度額いっぱいまで行われているか」 を、決算書の信憑性を図る、一つの指標として、金融機関は捉えていますので、この明細書の重要性はそういった意味で非常に高まっています。
弊社では、中小企業の会計に関する指針に従い、固定資産の減価償却は必ず法定償却限度額まで行うようにしていますので、それを明らかにする為に添付するようにしています。
金融機関/税務署から決算書の評価を上げるポイント25く その3 に続く
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